愛知の語源
愛知県の「愛知(あいち)」は、古名の「あゆち(年魚市または吾湯市などと表記)」が転化したものです。平安時代以前には、「あゆち潟」という干潟が、名古屋市の南部〜南東部一帯から知多にかけて広がっていました。平安初期に呼び名が変化
この干潟は、万葉集の時代は「あゆち潟」と呼ばれていましたが、平安初期には「鳴海潟」と呼ばれるようになったとのこと。それ以降、歌に詠まれる場合も「鳴海潟」となっています。天白川一帯に広がっていた
平安時代以前は、熱田神宮から新瑞橋、島田、野並を結ぶルートが、あゆち潟の沿岸となっており、笠寺あたりは海に浮かぶ島になっていました(松巨(まつこ)島と呼んだようです)。バス停にも地名が残る

天白区島田のバス停です。
これらの海に由来する地名は、天白川一帯に海が広がっていた証拠と言えます。
万葉集
万葉集にも、「あゆち潟」を題材にした歌がいくつかあります。「桜田へたず鳴きわたる 年魚市(あゆち)潟潮干にけらしたず鳴きわたる」
「年魚市潟(あゆちがた)、潮干にけらし、知多の浦に、朝漕ぐ舟も、沖に寄る見ゆ」
「小治田の 年魚道(あゆち)の水を 間なくぞ 人は汲むといふ 時じくぞ 人は飲むといふ 汲む人の 間なきがごと 飲む人の 時じきがごと 我妹子に 我が恋ふらくは やむ時もなし」
あゆちの由来
この「あゆち」の由来、語源については、諸説あります。1)「あゆ」は湧き出る、を意味する古語
瑞穂区一帯には湧き水が多くあり、旧街道を行く旅人の喉を潤したと、上記の万葉集にもあります。2)「あゆ」は東風を意味する
梅雨のころ移動性低気圧が日本列島にもたらす東風を、古代は「こち」と呼び、中部や北陸では「あゆ」と呼んだとのこと。3)「あゆ」は足結と書き、東へ向かう旅支度を意味する
4)「あゆ」は鮎を意味する
5)「あゆ」は豊漁を意味する
風の名前説が有力?
ものの本には、1)か2)が「あゆち」の語源だろう、とあります。 著名な地名学者・谷川健一氏の「日本の地名」によると、アイの風は、海から陸に吹く風の意味で、これが「あゆち」の語源だといいます。またアイの古語アユは「饗(アエ)」の意味も含んでいるとのこと。つまり、アイの風というのは、海の神からの贈り物、という含意もあるようです。地元の感覚
しかし地元の感覚としては、どの説も、いまいちピンと来ないところです。特に、2)については、この地方の風といえば、北西の強烈な「伊吹おろし」の印象が強くあります。特に熱田台地は、伊吹おろしが吹き付ける場所です。熱田台地から見渡す伊吹山や鈴鹿山脈のほうが、より強い印象を感じるのではないかと思います。朝夕の市?
江戸時代の尾張名所図会に、「熱田の浜 夕上り魚市」の図が描かれています(参考URL)。 この図を見ると、現在の熱田区木之免町大瀬子公園あたりにあった「大瀬古魚の市」では、夕方にも魚市が開かれていたことが分かります。管理人の単なる思いつきですが、「朝夕の市」が「あゆち」になったのでは、という気もしなくはありません。関連記事
前回投稿:2014-02-17
あゆち思想が信長の天下統一の基礎になっていると、童門冬二氏が述べていましたが
なにかご存知ですか。
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簡易解釈
「愛知県」… 海に一対となる知多半島、渥美半島ができて、湾(三河湾、知多湾、渥美湾)ができている。
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「年魚市(あゆち)」…海水内に一対半島が交わり、「三河湾、知多湾、渥美湾」ができている。
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「音の形」
アの形、 x・接続形が 立体的に 分かれる
イの形、 x・接続形が 立体的に つながりきる
チの形、 x・集合一体形が 立体的に つながりきる
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「音形に伴った解釈」
アの解釈、 海水・接続形の 立体内に して
イの解釈、 一対半島・接続形を 立体内に つなげきり
チの解釈、 湾(三河湾、知多湾、渥美湾)・集合一体形を 立体的に つなげきる
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上記、地形探索方法は、五十音各音に形があったならば「倭国三十国」の国名に合致する地形を探せるのではとの考えから出来上がった五十音各音の形から県名を解釈した物です。
アの形、 x・接続形が 立体的に 分かれる
アの解釈 海水・接続形の 立体内に して
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ユの形、 x・重なり形が 立体的に 交わる
ユの解釈、 一対半島・重なり形を 立体的に 交わり
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チの形、 x・集合一体形が 立体的に つながりきる
チの解釈 湾(三河湾、知多湾、渥美湾)・集合一体形を 立体的に つなげきる
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海水内に一対半島が交わり、「三河湾、知多湾、渥美湾」ができている。
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上記、地形探索方法は、五十音各音に形があったならば「倭国三十国」の国名に合致する地形を探せるのではとの考えから出来上がった五十音各音の形から県名を解釈した物です。
地形的観点からの考察は、とても興味深いところです。
地名については、不明な点が多く、とても興味深く思っています。