見所たくさん
名古屋市昭和区八事本町にある高野山真言宗のお寺「八事山興正寺」を散策しました。 広大な境内の中には見所がたくさんあり、くまなく見て回るのは一日がかりになります。
貴重な自然林
境内には、暖地広葉樹林と呼ばれる貴重な自然林が広がっています。 サカキ、ソヨコ、アラカシ、カクレミノなどの暖地系の常緑広葉樹と、アカマツ、アベマキ、コナラ、イモノキなどの北方系の落葉樹や針葉樹が軍政しています。
興正寺の概略
興正寺は、貞享三年(1688年)に高野山から来たお坊さんが尾張藩の二代藩主光友に許可を得て開いたとのこと。以来、尾張徳川家の祈願所として、真言密教の修業道場として発展していくことになりました。高野山を模してつくられ、「尾張高野」とも呼ばれていたとのこと。女人門を境に東山と西山にわかれており、東山を遍照院といい、西山を普門院といいます。
境内の見所
八事山興正寺の見所は、五重塔に代表される歴史建造物と、名古屋市内とは思えないほど豊かな自然環境があります。
見所マップ
八事山・興正寺の境内の見所マップはこちら。昭和区のサイトにも境内の詳細があります。
五重塔と釈迦牟尼大仏
興正寺のシンボルともいえる五重塔は、県内に現存する五重塔では最も古い1808年(文化5年)に建立されました。 高さは26mあります。国の重要文化財に指定されています。2014年に、五重塔の正面に、釈迦牟尼大仏が建立されました。

興正寺には、後述の大日堂に、もう一つ有名な大仏があります。
西山本堂
寛延三年(1750年)建立。阿弥陀如来を本尊として、弘法大師、大隨求明王、不動明王などが祀られています。 毎月5日と13日の縁日には、多くの参拝者で賑わいます。

能満堂
亨保二年(1717年)尾張徳川家六代藩主継友公の寄進によって建立されました。
大日堂と大日如来像
境内で最も高い呑海峰(海抜約80m)には、大日堂が立っています。
この大日堂の内部には、総本尊の大日如来像が建立されています。
大日如来像は、名古屋三大仏の一つです。元禄十年(1697年)に、尾張藩の二代藩主光友が鋳造させたものです。 高さ3.6mの立派な像です。
呑海峰
呑海峰とは「海をまるっと呑むくらい海がよく見えた高台」という意味で、昔はここから海が見えたそうです。実際、鎌倉時代頃までは、天白川の下流域は、「あゆち潟」「鳴海潟」と呼ばれる干潟でした。
女人門跡
興正寺には、東山と西山とを分ける塀があり、女人門が設置されていました。東山は、修行の場ということで、明治に入るまで女人禁制となっていたとのことです。
興正寺の七不思議
興正寺には、七不思議と呼ばれるものがあります。 七不思議についてはこちらの記事で紹介しています。
平成の大改修
平成の大改修工事によって、興正寺の境内は、かなり変化がありました。 例えば、総門から中門へ続く参道などは、ずいぶんと拡張されました。
個人的には以前のほうが古めかしい雰囲気で好みだったのですが、毎月5日と13日に開かれる縁日の人出が増えたための措置でしょうか。
公式サイト
八事の興正寺の公式サイトへのリンクはこちらです。更新情報
- 2014-07-15