投稿日:2014年07月28日

元禄期における尾張藩の日常風景

「元禄御畳奉行の日記」は、元禄の頃、尾張藩家臣の朝日文左衛門が、26年8ヶ月にわたって毎日書き続けた日記「鸚鵡籠中記(おうむろうちゅうき)」の解説書です。「鸚鵡籠中記」の原典は膨大な分量ですが、愛知県にもゆかりのある作家の神坂次郎氏が、おもしろく紹介しています。横山光輝により漫画化もされています。

書籍情報

【詳細】
元禄御畳奉行の日記―尾張藩士の見た浮世
神坂 次郎(著)
新書: 208ページ 出版社: 中央公論社 (1984/09)

鸚鵡籠中記とは

鸚鵡籠中記は、プライベートな日記だけあって、ろくに仕事もせずに酒と芝居にあけくれた平凡な武家の日常風景が中心となっています。そんな中で異彩を放っているのが、藩主やその周辺の醜聞、藩政・幕政への批判、藩内において幕府の布令を無視していたことなども包み隠さず書かれている点でしょうか。発禁処分になっていてもおかしくはない内容で、この日記が最近まで表に出なかった理由が良く分かります。

元禄文化の貴重な記録

これほどの書物があまり知られていないのは、昭和40年代まで公開されず秘蔵されてきたせいかもしれません。学術的にも貴重な記録であると同時に、庶民の目線で元禄時代の様子を知ることが出来て、とても好奇心をそそられる内容です。

読書感想:武士道とはあまり縁のない世界

「元禄御畳奉行の日記」の個人的な感想としては、ひたすら酒を飲みながら芝居見物や博打に熱中したりと、明治になってから称揚された「武士道」精神とはあまり縁のなさそうな世界が描かれているのが印象的でした。その解説書である「元禄御畳奉行の日記」は、文庫本で読みやすく、歴史に興味をお持ちの方なら、一読して損はない内容です。

関連書籍

『朝日文左衛門「鸚鵡篭中記」加賀 樹芝朗 (著)』という本では、一部現代語訳付きで日記の内容をピックアップしています。岩波文庫からも、「摘録 鸚鵡籠中記」が出版されており、原典を読むことができます。

漫画版

元禄御畳奉行の日記」は、横山光輝により漫画化もされています。漫画のほうが、内容をイメージしやすいかもしれません。
【詳細】
元禄御畳奉行の日記
横山 光輝(著)
文庫: 400ページ
出版社: 秋田書店 (2008/7/10)
タグ:江戸時代
posted by nagoyasanpo at 20:04 | Comment(0) | 文化
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。