御幸山、音聞山周辺
名古屋市天白区の八事周辺は山になっていて、東から「八幡山」「御幸山」「音聞山」「表山」となっています。 地名の通り、八事周辺は坂の多い丘陵地帯です。こちらでは、御幸山、音聞山周辺の史跡を紹介しています。
- 八事神社
- 塩竈神社
- 明治天皇八事御野立所
- 仏地院
八事神社
御幸山地区には、八事神社と塩竈神社があります。近くにあるため、塩竈神社と場所を間違えやすいようです。 八事神社の石碑の由緒によると、室町時代の頃からすでに信仰されていたとのことです。明治43年に八幡社を「八事神社」に改称しています。杉の木立に囲まれた、落ち着いた雰囲気の神社です。
力石
境内には350年前の力石があります。 力石とは、村民が力比べをした石です。
塩竈神社
名古屋市内では、安産祈願の神社として有名です。 創建は弘化年間(1844-1847年)とのことです。 八事村の村民が宮城県塩竃市の鹽竈神社竃神社から勧請したのが始まりです。 塩土老翁命を祭っており、潮の満ち引きに関連することから、安産祈願の神社となったようです。 坂の途中にあり、登るのがなかなか大変です。白龍神社
塩竈神社の参道に、白龍神社が祀られています。白龍神社は名古屋市内にいくつかあります。 水に関連する信仰かもしれません。地名
付近にある塩釜口の地名は、この塩竈神社から来ています。御幸山
塩竈神社の坂をさらに登ると、御幸山の山頂に御幸山公園があります。 急坂になっていて大変ですが、眺望はなかなかのものです。明治天皇八事御野立所
公園には、「明治天皇八事御野立所」の碑が建っています。 1890年に、明治天皇がここで陸軍大演習を統監したことを記念したものです。 演習地は天白川といわれます。以来、この山を御幸山と称するようになりました。
御統監之所の碑
明治天皇に続いて大正天皇も1913年に陸軍大演習をこの場所で統監しており、それを記念する石碑が建っています。御幸山中学からの眺め
山頂付近にある御幸山中学の校庭からは、愛知県の名の由来になった「あゆち潟」のあった場所が一望できます。「あゆち潟」は、戦国時代の頃までは干潟でしたが、現在は天白川の流域となっています。仏地院
仏地院は、音聞山地区にある曹洞宗のお寺です。 創建年代は不詳で、大正5年(1916年)に現在地に移転したとのことです。

二所ノ関部屋
寺の敷地には土俵があり、大相撲名古屋場所の際には二所ノ関部屋の宿舎が置かれます。 横綱・稀勢の里も訪れていたそうです。参考

尾張三十三観音
仏地院は、尾張三十三観音の32番となっています。尾張三十三観音は、「北野山真福寺宝生院(大須観音)」を1番として、33番の興正寺まで巡ります。俳句神社
境内の北西に、俳句神社もあります。この地では、昔俳諧が行われていたようです。